ご挨拶

臨床研究開発センター長 笠間 周
臨床研究開発センター長 笠間 周
はじめに

2024年(令和6年)4月1日より、臨床研究開発センターの教授兼センター長を拝命しました笠間周(かさましゅう)と申します。私は1996年に群馬大学医学部を卒業しました。卒業後は循環器内科の臨床医として、外来診療や当直業務、救急対応などに携わり、心臓カテーテル治療やペースメーカーの植込み術など、日常診療に従事する傍ら、臨床研究を主導していました。2014年より群馬大学循環器内科にて診療いたしましたが、大学内での度重なる不祥事などが起こり、臨床研究自体を考える機会が増えました。そこで、よりレベルの高い研究や研究実施体制を経験するために、2018年10月より奈良県立医科大学附属病院臨床研究センターに異動しました。そこでは臨床研究のあり方や考え方、体制構築、運営方法など、研究の質を高めるための基礎から実践まで、多くを学びました。4月より滋賀医科大学に赴任いたしましたので、私が今まで得た知識と経験を十分に発揮できるように努めたいと考えております。

臨床研究の発展のために

当センターでは、本院の臨床研究実施方針である「ヘルシンキ宣言及び関連法規・指針の遵守」「研究対象者の人権と安全を最優先した臨床研究の信頼性の十分な確保」「研究ガバナンス体制と臨床研究従事者教育の更なる充実」「当院での臨床研究の適正な実施のみならず、他施設で実施される臨床研究の積極的な支援」これらを行動規範として、責務を着実に果たしたいと思っております。そして、革新的な医薬品や医療機器の開発・展開に供する臨床研究や治験のみならず、院内外の研究者の方々の臨床診療上から出る様々なクリニカルクエスチョンを、研究者の方々と一緒にリサーチクエスチョンに変換し、最も効率的かつ有効な形で新しいエビデンスや製品に結実したいと考えております。

滋賀医科大学のために

現在、滋賀医科大学における特定臨床研究や医師主導治験の数は、残念ながら全国的にみて少数であります。単に数(量)を増やすだけでなく、研究の質を向上させる必要があり、今後は、研究者や医療従事者が必要な支援を適切に受けられるように体制を整えたいと考えております。そのために、研究者や医療従事者と密にコンタクトを取り、データ管理や解析支援、研究計画の助言をさせて頂きながら、研究の推進および支援を行いたいと思います。また、倫理審査のプロセスを再評価し、より迅速かつ効率的な審査を行う方法を模索したいと考えております。同時に、審査の厳格さと公平性を確保することも重要であり、体制を強化する必要もあると思っております。
そして、研究者や医療従事者に対して適切な教育を行い、倫理的な観点や調査方法の適切性の理解を深めることで、将来的に滋賀医科大学の臨床研究の発展につながるものと考えております。